お世話になっております。菊池総建株式会社です。
東京都豊島区池袋を拠点に関東一円で《内装工事》全般と《原状回復工事》を手掛けております。
今回は、
クロス工事についてざっくりとご紹介
させていただきます。
この記事では大まかに、
「クロスそのものの特徴について」と、
「クロス工事とはどんなものなのか」を
広く浅くお話させていただきます。
メジャーな内装仕上げ材であるため、馴染みのある方も多いかとは存じますが、ご興味がございましたら最後までご覧いただければ幸いです。
クロスとは
「クロス」という言葉そのものの意味は、「織物、布地」を指しますが、内装仕上げ材として、日本語に訳すのであれば「壁紙」という言葉が、皆様にとって最も一般的なのではないでしょうか。
壁紙と言いますが、天井仕上げにも使用することができます。
安価に生産できる内装仕上げ材として現在最も普及していますが、紙が普及するにつれクロス仕上げも増えていったという経緯があります。
現在では紙の他、化学繊維などの繊維系素材や、塩化ビニール樹脂系素材など、様々な素材のものがあり、
要望に応じて、また施工箇所の環境に応じてそれぞれ用いられております。
なぜクロス仕上げは普及しているのか? クロスの特徴
なぜクロス仕上げが普及しているのか、その理由を推察するに、日本においては昭和の東京オリンピックにてホテル建設ラッシュが起こった際、急激に普及されることとなったようです。
クロスの特徴として、
- ●大量生産が可能である(=コストが安く済む)
- ●左官仕上げや塗装仕上げと比べ、工期が短く済む(=コストが安く済む)
- ●種類が非常に豊富である
- ●手入れが楽
- ●現在では様々な機能性を持たせた商品も多く存在する
などの点が挙げられ、総合的観点から見て、日本が集合住宅が多い点も合わさり最も普及しているという事が頷けます。
コストの面はもちろん、印刷技術が年々革新しているため、木目調や大理石調など、高級感のある仕上がりも手軽に得やすい点などは、クロスならではのメリットと言えるでしょう。
一方でデメリットもご紹介させていただきます。
- ビニール樹脂クロスの場合、一定の耐水性があるが、透湿性・調湿性が低い
- 壁に素材を貼り付ける仕上げのため、経年劣化や施工不良により継目や開口箇所などからクロスが浮いてきてしまったり、剥がれが生じる場合がある
- 商品が非常に多く、同系色で汎用的な商品も多いため、仕上がりイメージが想像しにくい
- 種類は豊富であるが、本格的な素材を使った仕上げと比べると遜色がないとは言えない
どうしても素材の性質上逃れられないデメリットが生じてしまいますが、施工する箇所により異素材のクロスを採用することで、ある程度カバーすることが可能でしょう。
2.のデメリットにつきましては、確かな技術を持つ職人のいる会社や、アフターフォローのしっかりしている業者に依頼することで解決できる確率が上がります。
3.のデメリットについては難しいですが、できるだけ広範囲のサンプルを業者に依頼し、実際に施工する予定の箇所に貼ることを想定して置いてもらい、実際に施工する環境に近い状態で確認することが大切です。
サンプルと実物が異なって見える原因として、施工される箇所の照明の当たり具合によるものが多いです。
そのため、施工業者に依頼し、その場で貼り付けイメージをしっかり確認をすることが重要です。
そして、4.のデメリットについてはやはり仕方のない事で、こだわりを施工業者に伝えイメージを確認していくことが大切かと思われます。
クロス工事の流れについて
ここからは、クロスの工事そのものについて、ざっくりと流れをご紹介させていただきます。
クロス工事の一連の流れは以下の通りです。
- (軽量鉄骨下地、ボードの施工)
- パテ処理作業
- ケレン清掃
- クロスの貼り付け施工
1.(軽量鉄骨下地、ボードの施工)
まず、クロスを貼るためにはボード材がなければなりません。
そして、ボード材を貼るためには下地を組む必要があります。

ボード工事途中の様子。左側の一部に、まだ軽量鉄骨下地が見えており、ここはこの後ドアが施工されます。

こちらは別現場にてボード工事が完了した状態を撮影したもの。綺麗な仕上がりに見えますが、ボードの継ぎ目やビス(ねじ)を打ち込んだ箇所は凹凸になっている。
軽量鉄骨工事、ボード工事が完了した段階で、クロスを貼るための下準備に入ります。
それが、パテ塗り作業の工程です。
2.パテ処理作業
上の写真を見ていただくと、ボード材の継ぎ目やビス(ねじ)を打ち込んだ箇所には凹みがあり、そのままクロスを貼り付けてしまうとシワや浮きの原因となってしまいます。
これをパテという粘土のようなものを盛り込み、平らにしていきます。
パテは粉の状態で管理され、現場で水で練り込み、「パテベラ」(ヘラとは、材料を薄く引き伸ばしたりする道具。トップ画像中央付近)にて薄く引き伸ばしていきます。

パテ処理工程を行っている最中の様子。
この作業を2回、または3回繰り返していきます
こちらのパテは凹凸や、ムラになるのを防ぐため2回、または3回に分けて盛られます。
こうして、パッと見る限りではボード材同士や、ビスを打ち込んだ箇所の凹凸が無くなるようパテを盛り込んでいきます。
3.ケレン清掃(ケレンがけ)
ケレン清掃(ケレンがけ)とは、建築用語として様々な箇所にて使用される言葉です。
元々は綺麗にする意味合いの「クリーン」が訛り、ケレンと呼ばれるようになったと言われていますが、現在では総じて「下地処理」の意味合いで使われます。
クロス工事においては、パテ処理作業まで完了した状態にて、パテをサンドペーパー(紙ヤスリ)にてやすりがけし、滑らかで平らな状態を作り出すことをケレン清掃(ケレンがけ)と呼びます。
サンドペーパーでやすりがけを行った後は表面に削られたパテ剤が残っているので、ブラシでしっかりと汚れを落としていきます。
ここまで完了し、いよいよ次はクロスを貼り付けていきます。
4.クロスの貼り付け施工
クロスの施工には専用の糊付け機にて、クロスに糊を付けていきます。

クロスに糊を付ける、糊付け機の画像。
シックな感じの黒系の壁紙に糊が付けられております。
DIY用など、狭い範囲や、初心者向けのクロスであれば既に接着剤が付いている商品もありますが、業者が施工するものでは、ほとんど糊は後付けとなっております。
準備が完了したらいよいよクロスを貼り付けていきます。
クロス材は、1枚がロール状にすべて繋がっておりますがそのままでは貼りにくいため、糊付け機にてカットし、貼り付けていきます。
模様が連続している一般的なクロスであれば、「重ね貼り」という「クロスの一部を重ねて貼りつけ、余計な空気を抜いた後重なり部分を切り落とす」貼り方が一般的です。

重ね貼り工法にてクロスが施工されている様子。
端だけ糊付けを残しておき、空気を抜いて綺麗に揃えていく工法です
素材により伸びやすさや空気の入り方などが異なるため、職人の腕が求められる工程の1つと言えます。
なお、しわができるのを防いだり、空気が入らないようにするためにヘラや撫でブラシ、ローラーを使って伸ばしていきます。
縦向きに徐々に貼っていき、施工範囲に全て貼り終えたら完了となります。
完了後、クロスの端材や糊付け機などの清掃、片づけを行い、引き渡しまたは次の工程へ引継ぎし、完全終了となります。
まとめ
以上、クロス工事についてざっくりとご紹介 というテーマで、
クロスそのものについて、また工事のざっくりとした流れをお話させていただきました。
- ●クロスとは内装工事における仕上げの一種で、天井や壁に貼り付けられるシートである
- ●様々な機能性、色、デザインがあるため、現在最も普及している仕上げである
- ●貼り付けたボード材にパテ処理、ケレン清掃を行い、表面を滑らかで平坦にした後クロスを貼り付けていく
弊社では軽量鉄骨下地・ボード工事を伴うクロス工事や、クロス以外の塗装仕上げなども請け負わせていただいております。
「これくらいの規模の原状回復工事を考えているが、対応可能かどうか」
「クロス工事以外の作業も含め、全体的に相談したい」
など、全体的な工程や、部分的な工程もご対応可能ですので、
お見積り、ご相談はお気軽にお申し付けください。
最後に
当社では、お客様に「少しでも価格を安く、品質が高くて良いもの」を提供しております。
遠慮なく複数の業者様と比べていただき、相見積もりも歓迎いたします。
「工事費用はどれくらいかかるのか。」
「この部分はどのように工事をするのか。」
など、ご相談・お問い合わせはお気軽にどうぞ!
オフィスリニューアル・店舗改装・原状回復工事・リフォーム工事(内装工事)等々
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お世話になっております。菊池総建株式会社です。
東京都豊島区池袋を拠点に関東一円で《内装工事》全般と《原状回復工事》を手掛けております。
今回は、
原状回復工事 ご依頼者様による施工内容や、注意するポイントの違いについて
お話させていただきます。
はじめに
2023年も、早くも1月が過ぎ去り春が近づいてまいりました。
春と言えば引越しのシーズンですね。
個人の方はもちろん、企業の皆さまもオフィス退去や移転を行われる方が多く、弊社でも毎年、多くのお見積りをいただいております。
そこで今回は、
- オフィスや店舗を借りられている、「賃借人」の方
- 反対に、オフィスや店舗を貸している、「賃貸人」の方
の2つの立場の方がそれぞれ原状回復工事をご検討の際、それぞれどのように異なり、どこを注意すべきかと言った点をざっくりとご説明させていただきます。
なお、参考として過去作成した
原状回復工事の流れをざっくりとご紹介【アパート・マンションの場合】
という記事へのリンクを下記に貼らせていただきます。
併せてご参考になれば幸いです。
https://kikusou-gr.com/wp/%e5%8e%9f%e7%8a%b6%e5%9b%9e%e5%be%a9%e5%b7%a5%e4%ba%8b%e3%81%ae%e6%b5%81%e3%82%8c%e3%82%92%e3%81%96%e3%81%a3%e3%81%8f%e3%82%8a%e3%81%a8%e3%81%94%e7%b4%b9%e4%bb%8b%e3%80%90%e3%82%a2%e3%83%91%e3%83%bc/
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賃借人(借主)の場合

賃貸借契約書のイメージ画像
一般的に原状回復というと借主側による工事を指すことが多いです。
借主による原状回復の場合、まずはご自身によるオフィスや店舗の移転・退去の日付を決め、不動産オーナーや管理会社など、貸主側から提示された「賃貸借契約書」を元に、工事の計画を立てる必要があります。
当ブログでも何度か取り上げさせていただいておりますが、物件により賃貸借契約書の内容が大きく異なるため、建物を引き渡す際にどのような状態にして返却するかが重要になってきます。
原状回復を求められる主な項目は、
- ・賃借人(借主様)側で後付け、工事をした間仕切りの撤去・復旧
- ・床タイルカーペットやフロアタイルなど床材の貼替
- ・同様に、天井・壁のクロスの貼替
- ・照明の交換
- ・不要な備品の撤去・廃棄処分
- ・各所のクリーニング
- ・鍵の交換
- ・(スケルトンでの返却が要件の場合、内装ボード材や下地材の全撤去)
などがございます。
これらの内容がすべてあるわけではなく、契約により異なるということに注意が必要です。
また、こちらも何度かご説明させていただいていますが、
貸主側で原状回復工事の業者を指定している場合(指定業者)と、特に指定をしていない場合があります。
貸主側で指定業者がいる場合は、原則としてそれに従わなければなりません。
しかし、中には不当な施工費を請求する業者もいるため、指定業者と別で、複数業者に見積を出してもらい金額が適正であるか判断するのが重要です。
指定業者がいない場合、自身で自由に業者を探すことができますが、こちらの場合も同様に複数業者に見積を出し、納得のいく業者へ依頼するとよいでしょう。
賃借人による原状回復工事を依頼する際のポイント
- 1.オフィスの退去(+移転)の時期を見計らいながら工事の予定を組まなければならないため、スケジュール調整に注意
- 2.賃貸契約書に基づき、物件により原状回復の要件が様々であるため、必要・不要なことをしっかり把握しなければならない
- 3.指定業者の有無を確認し、金額面などでしっかり打ち合わせを行う必要がある
賃貸人(貸主)の場合

アパートの原状回復工事の様子①
壁ボード材の解体時の様子

上記現場にて、解体が済み、ボード材を新規施工している様子
貸主側で原状回復工事を行う場合、主に想定されるパターンは次の2つです。
- ・一般住宅物件にて、住人の退去が完了後の本格クリーニングや修繕工事を行うタイミング
- ・オフィスや店舗、一般住宅において借主側からの引き渡しの際は大丈夫と思っていたが、思わぬ修繕が必要となった場合
- ・(厳密に言えば原状回復工事ではないが、)資産価値向上のために、上記のタイミングで内装を含む各所のグレードアップを図る場合
貸主側は、当然ながら賃貸借契約書を所有している立場なので、前述した原状回復内容を自ら依頼することは基本的にはないはずです。
しかし、一般住宅、つまり居住用物件の場合は多くの場合、借主側は簡易な清掃のみで退去が完了するため、貸主側は次の貸し手が見つかるまでに本格的なクリーニングや鍵の交換、各所の修繕などを行わなければなりません。
また、退去が完了し、引き渡しが行われた後にこそ、修繕が必要な箇所が見つかったりするものです。
それらの際、建設会社や工務店、内装工事会社へ依頼が行われております。
弊社で過去にいただいた依頼内容としては、
- ・天井・壁・床など各ボード材の貼替
- ・↑に伴う、クロスの貼替
- ・経年劣化による軽鉄下地材の解体撤去、新設
- ・不要な備品の撤去、廃棄
- ・上記に伴うクリーニング作業
- ・鍵の交換
などが挙げられます。
いずれの場合も、借主側と比べ経年によるメンテナンスや修繕や、資産価値向上を目的とした工事がメインとなってきます。
そのため、広義で言えば原状回復工事というより、修繕工事(リフォーム)、あるいは改修工事(リノベーション)と捉えられる工事も多く、純粋に原状回復工事という言葉で括れない場合もございます。
上記の工事は必ずしも不具合が生じた場合のみならず、特に資産価値向上のためであれば内装材の種類やグレードをアップさせたり、内装工事の作業区分外では、外壁の塗装工事などにより、性能や見た目を現代の仕様に造りかえるという事もあるでしょう。
賃借人による原状回復と違い、退去によるスケジュールの調整などはありませんが、テナントや住居に空きがあるという事はその間空き家となってしまうわけですから、貸主側からしても早く工事を行ってほしいという場合も多く、施工会社としてはなるべく工期を短く、効率の良い工事が求められます。
賃貸人による原状回復工事を依頼する際のポイント
- どういう目的で、どのような工事を行うのか明確化し、それが可能な業者をピックアップし、見積を取る必要性がある
- 小規模な修繕のみならず、時には資産価値向上などのため大規模な修繕・改修工事を考える必要がある
- 空き家にしておくと家賃が発生せず、またクリーニングが再度必要になる場合もあるため、工事のタイミングの見計らいが重要
まとめ
以上、原状回復工事 ご依頼者様による施工内容や、注意するポイントの違いについて
お話させていただきました。
賃借人と賃貸人により、それぞれ原状回復工事の項目や意味合いが多少異なるという事がおわかりになったでしょうか。
弊社では、いずれの立場の方からのお見積りやご依頼もご対応させていただいております。
上記のポイントがご参考になれば幸いです。
また、実際にご検討の段階に当たりご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
最後に
当社はお見積りから施工完了までの工程を全て自社で行っております。
お客様に「少しでも価格を安く、品質が高くて良いもの」を提供しております。
工事の費用は業者により大きく異なる事が多いため、相見積もりを推奨させていただいております。
弊社の見積りも他社との比較し、是非ご検討ください。
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東京都豊島区池袋を拠点に関東一円で《内装工事》全般と《原状回復工事》を手掛けております。
今回は、
原状回復工事の流れをざっくりとご紹介
させていただきます。
今回はアパート・マンションの場合としてお話させていただきます。
こちらの記事では後編として、工事そのものの流れにクローズアップし、ご説明させていただきます。
前回は前編として全体の流れをご紹介しておりますので、
「工事を依頼する前にどのような準備をしたらよいか」などをご確認されたい方は併せてご覧いただければ幸いです。
https://kikusou-gr.com/wp/%e5%8e%9f%e7%8a%b6%e5%9b%9e%e5%be%a9%e5%b7%a5%e4%ba%8b%e3%81%ae%e6%b5%81%e3%82%8c%e3%82%92%e3%81%96%e3%81%a3%e3%81%8f%e3%82%8a%e3%81%a8%e3%81%94%e7%b4%b9%e4%bb%8b%e3%80%90%e3%82%a2%e3%83%91%e3%83%bc/
つまり今回は、施工業者から見た視点となりますので、「こんなところを気にしているんだ」と見ていたければなと感じております。
一例として、原状回復工事の全体の流れを表にまとめてみました。
こちらの流れに沿って後ほど説明させていただきます。
①お見積り、現地調査

現地調査、打ち合わせの様子。写真は業者同士の打ち合わせの様子ですが、現地調査の場合依頼者や、場合によっては貸主側を交えて打ち合わせを行います。
前回の内容と一部重複いたしますが、弊社の場合、お電話や、ホームページ、SNSからお見積りを頂戴しております。
個人のお客様や、オーナー・管理会社様からの直接のご依頼の場合と、元請業者様や電気工事業者様など、協力業者として施工のお手伝いをしてほしい旨のご依頼をいただく場合がございます。
いずれも施工を行う上では同じですが、立場が異なる方からご依頼をいただくこととなります。
さて、お見積りをいただく際はご依頼者様の情報の他、
- ●今、現場がどのような状態で、どうされたいか
- ●何階建ての建物か(エレベーターなどは使用可能か)
- ●日中工事は可能か
- ●いつ頃に退去されるか(原状回復の場合)
などを確認させていただきます。
1番目の「今、現場がどのような状態で、どうされたいか」は最も重要です。
ご依頼を受ける際、「このようにしたい」という文面にていただくことが多いのですが、
同じくらい「現場が今どのような状態なのか」も重要です。
このような情報を必要最低限頂戴した時点で、かなりざっくりとしたお見積りを出すことができます。
しかし、やはり現地調査を行い、実際に私たちの目で現場を確認できることが理想的です。
現場の状況はもちろん、今どのようなレイアウトになっているものをどのように変更、建て直し、解体するのかを再確認します。
可能な限り、資材をどこに置けるか、搬入出はどう行うか、周辺状況はどのようになっているかなども併せて確認していきます。
このように、依頼者様(お客様)のご要望を尋ねつつ、双方が納得いくまでお話がまとまった段階で先ほどよりも厳密なお見積りを出すことができ、
その結果をもとに依頼者様(お客様)に判断していただくこととなります。
ご納得いただき、正式な受注をいただけた場合、私たち工事業者はその現場に最適な職人を手配したり必要な材料を業者から調達します。
②着工
ここからは実際に工事に入った際のざっくりとした流れを説明させていただきます。
②-0 近隣あいさつ
前編でもご紹介しましたが、工事が開始される前には施工する業者が、周辺住人に対して近隣あいさつを行います。
小規模の工事や、場合により紙面でのお知らせを玄関や、ポストに投函するのみの場合もございますが、
騒音や振動、工事業者など人や物の往来も激しくなるため、直接お伺いし、ご挨拶をさせていただく場合も多いです。
前編でもご紹介した通り、この際依頼者様が同行することでより効果が高まり、工事がスムーズにいく可能性が高まります。
近隣あいさつについてもご要望や不安に感じられている点などがございましたらご相談ください。
②-1 養生
工事や、材料の搬入を行うための養生を行います。
養生には大きく分けて2種類あり、ホコリや汚れに対する養生と、傷が付かないように保護をする養生があります。
これらを施工箇所以外や、傷が付く可能性のあるドア周りや搬入経路、つまり床部分やエレベーター周りにおこなっていきます。

養生の一例。床部分はホコリ養生と、傷が付かないようにする役割を持たせております。 写真左部分は「マスカー」という養生で天井から床までを覆い、隅に寄せた備品へホコリがいかないようにしています
②-2 残置物の運び出し・処分
事前に依頼者様にて必要な物を移転先に運び出していただき、残置物を運び出したり、処分を行います。
これらに関しては、いわゆる「引越し」の部分に当たるため、依頼者様からのご要望を聞き、どこまで業者に任せるか確認をします。
②-3 搬入
ほとんどの場合、工事に使用するすべての材料を一度に現場に搬入、設置することはできませんが、初日は多くの部材を搬入することとなります。
資材置き場の取り決めや、搬入出経路、他業種の職人との打ち合わせなどもこの段階で行っていくことが多いです。
材料の搬入が行われてる間、少ない材料で済む工程は先にスタートとなる場合がございます。
具体的には電気工事業者が、配線を開始する場合がございます。
しかしながら、配線工事には軽量鉄骨下地が必要な箇所もあるため並行して行う部分も多いです。
②-4 施工開始
原状回復工事の場合、施工の流れは、大まかに以下の通りとなります。
もちろん、あくまでも一例であり、また同時並行したり、前後する場合もあります。
- 1.解体工事
- 2.壁工事(天井工事が発生する場合は、天井を先に行う場合が多い)
- 3.床工事
- 4.補修工事
1.解体工事

アパート物件の原状回復のための、壁ボード材解体の様子。
この壁はGL工法にて建てられていたため、剥がした部分にすぐコンクリートが露出してます
解体を伴う改修工事であれば、まずは既存の部材を解体していきます。
例えば今回のようにアパート・マンションの原状回復工事の場合、カーテンレールの撤去や既存のボード材を解体したりなどがございます。
解体・撤去の範囲やボリューム感は、場合により様々です。
例として、原状回復工事において、軽量鉄骨下地の施工を伴う施工内容としては、
- ●メンテナンスのため、ボード材を全剥がしをし、軽量鉄骨下地(LGS)も立て直す場合
- ●原状回復工事の後段階で、新たに間仕切壁を新設する場合
- ●その他レイアウト変更を伴う場合
などが挙げられます。
また、ボード材の施工を伴う施工内容といたしましては、
- ●既存ボード材を撤去し、貼りなおす場合
- ●新たに間仕切壁を新設する場合
などが挙げられます。
軽量鉄骨下地の建て替えや、ボード材を貼り替える工事は原状回復工事においては必須ではありませんが、
メンテナンスや、消耗・損耗が確認された際や、賃貸借契約書の書面に基づき行われます。
その他、入居者の都合で入居後新設したり、間取りを変更している場合は元通りに戻す(=原状回復)義務が発生するため、
軽量鉄骨下地工事や、ボード工事が必要になってきます。
2.壁工事・天井工事

オフィスの写真ではありますが、軽量鉄骨壁下地を建てている様子です
各所の解体が完了次第、順次施工に移ってまいります。
施工が広範囲になるほど前工程と同時並行で行っていきます。
事業用借用物件の場合、クロス(壁紙)の貼り替えも義務になっている場合が多く、その場合や、
前述したように軽量鉄骨下地やボード材の貼り替えがあった場合もクロス工事が発生します。
つまり、事業用として物件に入居している場合、賃貸借契約書にもよりますが、
ほとんどの場合クロスの貼り替えを義務付けられていることが多いです。
天井や壁の施工が完了した時点で床工事の施工に移っていきます。
3.床工事
通常のオフィスの場合であれば、原状回復工事の際、タイルカーペットなどは総入れ替えとなり、借主側の負担となります。
理由としては「事業として使用している場合、それが経年劣化によるものか判断しづらいため」です。
同様の理由で、事業用として入居した際カーペットが敷かれており、交換して返却することが義務付けられている場合もございます。
その他として事業用に床下配線などを行っている物件であればそれらを撤去するために床剥がしを行い、新しい床材に交換するなどを行います。
4.補修工事
その他、全体を交換する必要がない箇所において、一部の部材の交換や、傷の補修を行います。
補修の仕方も様々で、単純に一部を貼り替えたり、細かな箇所であれば傷を埋めたり、塗装で隠したりもします。
5.解体材、廃材搬出作業
現場が手狭になってきた際は随時搬出は行ってまいりますが、
施工の完了に差し掛かっていく段階にて本格的に解体材や、施工の際発生した廃材を搬出していきます。
原状回復工事の場合、剥がしたクロスや解体したボード材、軽量鉄骨下地などが発生します。
古い下地材が木だった場合、木材も発生します。
現場にて「ガラ袋」と呼ばれている、ポリプロピレン樹脂製のゴミ袋になるべく分別してまとめ、それらを搬出していきます。
片付いてきた段階で、清掃を行っていきます。
6.クリーニング
全ての施工が完了した段階で工事をした箇所や、物件全体を清掃していきます。
アパート・マンションであれば備品や、照明器具、エアコンなどの洗浄を行います。
どこまでをどの程度行うかは、施工の際の契約によって異なり、また業者によりできることが異なるため、事前に確認するとよいでしょう。
賃貸借契約書の要件に沿うように、各所の清掃を行っていきます。

現場清掃の様子。大きな現場では特に、作業の区切りごとに清掃や片づけを行います。
現場の美観と、安全を保つためです。
③完工、引き渡し
全ての施工、清掃が完了すればいよいよ引き渡しとなります。
本当にすべての箇所がご依頼通りのクオリティに達しているか、依頼者(お客様)や、貸主側(オーナーや管理会社)を呼び、
完全にご納得いただけたところで引き渡しを行います。
まとめ
以上、原状回復工事の流れをざっくりとご紹介【アパート・マンションの場合】後編 というテーマで、
今回は施工業者の立場にて、工程的な流れをざっくりお話させていただきました。
- ●原状回復工事は、まずは見積の段階で現地調査を行い、その後正式に着工する
- ●工事を開始する前に、近隣あいさつを行い、その後キズやホコリから守るための養生を行い、材料の搬入、そして着工となる
- ●クリーニングまで完了の後、依頼者様、物件の貸主側(オーナーや管理会社)双方立会いの下引き渡しとなる
今回も事業用物件を想定しお話しさせていただきました。
居住用物件の場合、借主側にてここまで多くの工事を行う必要はございませんが
事業用物件の場合、賃貸借契約書の内容に基づき様々な箇所の解体、撤去、施工が必要になってまいります。
不安な点、ご不明な点がございましたら賃貸借契約書をご用意いただき、
お問い合わせいただければご対応させていただきます。
全体工事に限らず、部分的な工事でのお見積りの場合でも、
まずはご相談いただければ幸いです。
最後に
当社では、お客様に「少しでも価格を安く、品質が高くて良いもの」を提供しております。
遠慮なく複数の業者様と比べていただき、相見積もりも歓迎いたします。
「工事費用はどれくらいかかるのか。」
「この部分はどのように工事をするのか。」
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